身体の重み

大騒ぎしているが胃腸炎で3日ほど地獄を見ている。ただの胃腸風邪,食あたりといわれればそのとおりだが,正直ここまでつらいとは思わなかった。

バンドの練習の最中に突然体が重くなり,演奏の最中にも関わらずトイレに駆け込まなければならない状態に陥った。全身がしびれてどうするにもなく,とりあえず家に帰ったら最後だった。もうそこからベッドとトイレの往復だった。確かに死ぬかもしれないと意識した。死ぬかも,とは言い過ぎかもしれない。腹の中に常に緊張が漂い,39度近い熱にうなされると,ただベッドの上にうつむせに寝転がり,長く当たるには冷たいエアコンを避けるようにブランケットを被るが,熱で同じ姿勢をしばらく保っていられなかった。思い出すだけで苦痛が蘇る。

どうしてこんな苦しい目に合わなくてはならないのだろうかと思ったが,今に始まったことでもないかとも思った。それは嘘で,とてもそんなことを考える余裕はなく横たわるだけだった。しかし周りではワールドカップや結婚式やいろいろなイベントで盛り上がっているがどこかこのベッドの上だけ取り残されたような感じがした。無人島に何をもっていくのだろうか。