バカンス

先日このブログを開設してから1年が経ったと通知が来て,当初あれだけ高らかに宣言したものを何一つ実現していなくて思わずほくそ笑んでしまった。そんなことより,ある一定の周期性にも気づいてしまった。どうやら6月に入ると精神衛生を明らかに悪化させてしまうということだ。

このブログも,思えば理不尽すぎる現状を何とか言葉で描くことで納得のいくものにしようと試みたことだ。あえてネットの海にボトルメールのように自分語りの駄文を流したのも,ただただ共感を求めてのことでしかなかったと思うと,どこかに自分と同じ境遇の人がいて,同じ悩みを抱えていて,自分がその人とつながり,自分の言葉でその人を助けることができると思っている時点で,とんだ思い上がりでしかなく,今すぐにでもそのときの自分にドロップキックしたくなるくらいである。

まあそんな思い上がりも細々と続け今に至るが,今月ついに体を壊してしまった。そして少々休むことを命じられた。

気分の浮き沈みが激しく,この文章を書いていても10分くらいただ座っているだけになっていたり,体に力が入らなくなったり,考えなんて全くまとまらなかったりする。今の職場のストレスは明らかに異常に思えてしまい(どこでもそうだろうけれど),そしてそろそろやばいかなと思っていたら案の定ある日華麗なるワンパンKOを食らってしまった。私の友人にボクシングをやっているやつがいるが,そいつに今度KO食らったときの感覚でも聞いてみたい。動かなくなった。

むしろ原因はストレスを引き金にして生じた考えに完全にとらわれてしまったことかもしれない。どうしてここに居るのか,ということが全くわからなくなっていた。

知らず知らずのうちに善悪の判断や生きる目的みたいなのを持っていて,意識するしないにかかわらずどこかでそれを支えにしているように思える。しかしそれらが少し疑わしいものに思えるような状況に置かれると,もしくは疑いのまなざしでそれらを観察してしまうと,その瞬間見えているのは風に舞う灰で,戦隊モノの最終回近くでよく見るように,かつてそこにあったものを思ってその灰をすくい握りしめることしかできなくなってしまう。しかしその場面は語り手視点の情景描写で,そこに居る当の本人からすれば何が起こってるかわかるはずもなく,なぜ灰がそこにあるのかすらわからないのではないか。

とにかく,そんなこんなで少しばかりではあるが休みが始まった。